嘆きのソウルマン
先日、料理人としては大先輩の和食の方が
(と言うより、師匠のさらに師匠って位凄い人)
何故かふらっと立ち寄ってくれました
「ちょっと軽く飲ませてくれよ」と言って
いろんな話をしてくれました
俺はな、たとえば大根を煮るだろ?
必ず最低10時間は煮るんだよ
ところが、100円の大根は10時間煮ても売値は300円かそこらだ
自給900円のアンちゃんが作っても、俺が作ってもおんなじじゃねえか?
俺は40年以上この世界にいるけどさ
馬鹿らしくなる瞬間があるんだよ
一体、日本の料理人の地位は何でこんなに低くなっちまったんだ?
お前料理に命を乗せてるか?
俺は乗せてるよ
料理人ってのはな「理を料る」って書くんだよ
食材って命を扱うなら、自分の命も乗せなきゃなんないだろ?
ところがよ、今は馬鹿な料理人が減っちまったんだよ
何でもかんでもカッコだけ、これじゃ日本の料理は駄目になっちまうよ
俺の料理に使ってる食材の半分
いや、二割でも分かってくれるお客さんがいたら
俺は金なんか要らないね
馬鹿になんなきゃいけねえんだよ料理人なんてのはさ
俺はお前さんからは、少々へそ曲がりの匂いがすると思ってんだ
俺はそう言うやつは嫌いじゃないんだよ
遅くに邪魔したな
僕には、彼の言葉が次の世代に残すメッセージに聞こえました
どれだけこの世界にいても
料理に真剣に取り組むほど傷つく瞬間は確実にある
それでも手を抜かずに、自分の料理に命を乗せる馬鹿でいろ
僕にはそんな風に聞こえました
きっと、同じように傷つく事もあるでしょう
それでも僕は「料理は楽しい」って思いますよ
だって、同じ位の美味しいって笑顔に支えられているから