賄いは一番旨いのか?
よくお客さんに「賄い料理が一番美味しいんでしょ?」
なんて聞かれたり「賄い料理を食べてみたい」と言われたりします
賄いと言うのは料理人が作るスタッフ用の食事の事で
基本的には新人が料理を覚えるための練習料理です
ただ、これを食べさせる相手がシェフや先輩たちで
しかも意外と料理人って好き嫌いの多い人が沢山いるので
その好みを適えながら栄養のバランス、値段、バリエーション等に気をつけて作る必要があるので
異常に緊張する仕事で
その結果、若い料理人にとっては
プロ相手に作る=お客さんを満足させるより難しい
だから「賄いが一番美味しい」ってことになってるんだと思います
僕も若手の頃は賄い作ってました
イタリアンなのに中華でも和食でも何でも作ってました
不思議な事に昔の料理人って、普段は自分の料理食べないんですよね
だから筑前煮とか、焼き魚とか、生姜焼きとか、麻婆豆腐とか作る訳ですよ
イタリア料理店なのに
これってすっごく変だと思いませんか?
イタリア料理の料理人がイタリア料理が食いたくないんですよ
それで自分達の提供している料理じゃない物が一番美味しいだって
あほか!って思いますよね
一番美味しいものはお客さんに出さなきゃ駄目でしょ
料理人の仕事ってのはお客さんに幸せな時間を提供する事で
相手がプロとか、素人とか全く関係ないです
食べる相手をちゃんと想像出来ない料理人は不幸だと思う
それに自分のお店の料理が好きじゃない料理人なんて論外です
やめた方がいいと思う
僕にとって、賄いは実験です
色々考えて試してみる為の試食みたいなモンです
美味しければお薦めで出して、駄目ならお蔵入り
自分が食べたいものを作り
その出来がよければお客さんに食べてもらう
それが本当の賄いの姿じゃないでしょうか?